日本ニューロサイエンス看護学会

脳神経看護学についての情報を発信しています。

理事長ご挨拶

ご挨拶

日本ニューロサイエンス看護学会

理事長 大久保暢子

この度、第2代理事長を拝命致しました聖路加国際大学大学院の大久保暢子と申します。初代理事長であられます徳島大学大学院 田村綾子先生の学会設立へのご尽力と思いを念頭に置きながら会員の皆様と本学会の醸成に努めてまいりたいと思います。力不足ではございますが、お力添えのほど宜しくお願い申し上げます。

本学会が誕生して6年が経過いたしました。これまでの間に学会誌年2回の発行、学術集会の開催、日本脳神経看護研究学会との連携活動を行い、学会員数も学問を追求する看護専門職を中心として伸びてきました。また、日本学術会議協力学術研究団体の指定、徳島大学大学院と聖路加国際大学大学院修士課程におけるニューロサイエンス看護学上級実践コースの支援団体としての活動は大きな成果でもありました。この協力学術研究団体の指定と修士課程上級実践コースに対する支援を通じてニューロサイエンス看護を追求する全国の大学教員・研究者が集い、知力と思力を結集したことで、今後、ニューロサイエンス看護・看護学の構築を目指した協働的飛躍があると考えています。

上記を受けて、これからの数年は、(a)日本学術会議 協力学術研究の指定団体としてニューロサイエンス看護・看護学の構築を目指した学術集会開催と学会誌発行の継続、(b)ニューロサイエンス看護上級実践看護師の専門看護師資格認定への支援、(c) 若手・挑戦的萌芽・国際的共同の研究を推進する委員会の発足を学会員の皆様のご意見をお聞きしながら進めていきたいと思います。特に専門看護師資格認定への支援は、日本看護系大学協議会高度実践看護師教育課程の認定も視野に入れながら、資格認定のための継続教育を学会員対象に支援したいと思います。

理事・評議員をはじめとした学会員の皆様、さらに他学会のご意見もお聞きしながら本学会の協働的飛躍を目指していきたいと思います。

ご支援、ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

平成30年4月吉日

日本ニューロサイエンス看護学会 設立趣意書

謹啓 皆様におかれましてはそれぞれの部署でご活躍のこととお喜び申し上げます。さて、かねてより看護領域に携わる中で、脳神経看護領域における専門学術誌が発刊されていないことが指摘され、学術的見地から脳神経看護学の発展を期待して、脳神経領域の看護学会の設立の必要性を非常に声高く話し合われて参りました。脳神経看護領域の研究が進まない理由の一つとして、脳神経看護領域での対象者のコミュニケーションが得にくいこと、脳神経疾患の回復過程を確認する経過が長いことなどにより、学術的に論考しにくいことや適切な評価指標が得にくい状況にあると指摘されておりました。これらの問題は、残念ながら現状においては解決手段を得ていない状況といえます。しかし、一つの明るい方向として、日本看護学会が特定する「脳卒中リハビリテーション看護」認定看護師が誕生し、脳神経看護領域の学術的な基盤形成が整えつつあるといえます。

このような現状を踏まえ、日本ニューロサイエンス看護学会の設立をここに提案を致します。設立に際しては、この日本ニューロサイエンス看護学会では、脳神経看護学会の学術の向上を目指すとともに、「日本学術会議協力学術研究団体」および「日本看護系学会協議会」への入会ができるための準備も整え、学術団体としての活動を積極的に行っていきたいと考えております。設立の目的は、脳神経看護・教育についての深い学問的見地の探求をめざし、エビデンスの高い看護研究を志す集団として活動を行うことと考えております。この設立の趣旨に賛同をいただき、学術団体としての活動を円滑に推進してゆきたいと考えております。多くの賛同者が集まることを、ここにお願いを申し上げる次第です。

謹白

平成24年3月16日

発起人
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部
教授 田村 綾子